セブチが帰国して「相変わらず忙しいな~」なんて思っていたら、NCT DREAMが草鈍器ファッションで入国するとか…..いや、普通に2度見したTime Holicです。笑
最近、K-POP界隈では環境に配慮したアルバムが出まくっていますが、今回はその本当の理由を記事にしたハンギョレの記事を翻訳いたしました。
先日、レドベルのウェンディも言及していましたけど、企画会社だけじゃなく、ファン側も今後はやらなければならない大切なことがたくさんあると思うので、長くて難しい内容の記事ですが一度読んでみて自分なりに考えて頂ければと思います。
あ、最後まで頑張って読まれた方には今回も『おまけ』を載せておきます。
大量廃棄されるK-POPアルバムとたった数億ウォンのプラスチックゴミ費用
『アルバム予約注文だけで100万枚突破』『K-POPフィジカル (実物) アルバム、1ヶ月間で1000万枚突破、歴代最多』
CDアルバムの販売量が7000万枚を超えると同時にK-POPの人気と影響力が世界的に高まり、今年は嬉しいニュースも頻繁に飛んで来るようになった。
しかし、このK-POP全盛時代にも暗い影は存在している。
まさにCDアルバムをめぐる『過剰生産』問題だ。
『アルバムカン』『ファンサカット』のような表現がこのような問題をよく表している。
※注)『アルバムカン』はファン1人が開封動画のために同じアルバムを重複して購入する行為を指し『ファンサカット』は「ファンサイン会カットライン」の略でサイン会に出席するために購入しなければならないアルバムの数を意味する。
ファンサイン会の応募券がアルバム1枚につき1つずつ入っているため、ファンは少なくても数十枚、多ければ数百枚のアルバムを開封する。
ところが、このようなアルバムはCDやケース、コーティング紙など、そのほとんどがプラスチック製品で出来ている。
プラスチックは生産や焼却、リサイクルに至るあらゆる過程で温室効果ガスを排出し、気候変動危機に悪影響を与える。
アルバムを開封した後のCDは、ほとんどがプラスチックゴミとして処分され、このようなゴミの処理にかかる費用は大半が国民の負担となる。
政府環境部から受け取った資料を見ると、HYBE・SM・YG等の企画会社が直近4年間でプラスチックゴミ (CDや包装材などを含む) 処分のために課された税金は、計3億4千万ウォンに過ぎなかった。
2018年から2021年に政府が大型企画会社などのレコードメーカー7社に課した廃棄物負担金は全て合わせても1億9145万8千ウォン。
廃棄物負担金はリサイクルが難しい製品を製造したり、輸入した業者に対して処分にかかる費用を負担させる制度だ。
アルバムに入ったCDとプラスチック製のグッズ (企画会社が所属歌手に関してファンのために作った商品) はリサイクルが難しく、これに該当する。
アルバムを包んだビニール包装やCDケースは生産者責任リサイクル (EPR制度) の適用対象だ。
EPRは生産者 (企画会社) に義務的に製品の一定量以上をリサイクルするよう即しても、生産者自身が直接製品をリサイクルすることが難しい場合に製品の回収とリサイクルにかかる費用の一部を負担する制度である。
環境部から受け取った資料には、2018年から2021年のCD関連に対するEPR分担金は毎年1億5380万ウォンと集計されていた。
CDアルバムに関する廃棄物負担金とEPR分担金は、そのほとんどがプラスチック製品に課される。
過去4年間で企画会社に課された正確な『プラスチックゴミ税』は、廃棄物負担金にEPR分担金を足しても3億4525万8千ウォンだ。
政府に廃棄物量を申告したり、調査で賦課対象となった企業は全部で15社あるが、このうち年間出庫量10トン (CD約58万枚) 未満の企画会社8社は負担金賦課対象から除外されていた。
各企画会社がアルバム販売で上げた収益に比べれば、かなり少ない負担金であるにも関わらずにだ。
2018年に2282万枚だったレコード販売量は、昨年には5708万枚 (サークルチャートトップ400基準、国外販売含む) となり、4年で2倍以上増え、企画会社の売上増加につながった。
※注) サークルチャート=旧ガオンチャート
ビッグ3と呼ばれるHYBE、SM、YGはパンデミックで対面公演がなくなった状況でも創設以来最大の実績を出している。
HYBE、SM、YGの昨年の営業利益はそれぞれ1903億ウォン、685億ウォン、506億ウォン。
数千万枚のプラスチックCDを売って莫大な利益を得ても、過去4年間で企画会社に課されたプラスチックゴミ税は、HYBE1億2021万9420ウォン、SM6807万1248ウォン、YG2724万1063ウォンに過ぎない。
HYBEの場合、つい先日まで廃棄物負担金の賦課対象から外れており、EPR分担金5500万ウォンだけが課された状態だった。
しかし、議員の資料要請が始まると2021年度の廃棄物負担金6500万ウォンを慌てて支払った。
環境団体と専門家らは、政府の廃棄物負担金とEPR分担金の運営自体が「資源節約とリサイクル促進」という趣旨を実現するには不足していると指摘した。
CD1キロあたりの廃棄物負担金は150ウォンで基準額自体が少なく、年間出庫量が10トン (約58万枚、国外販売分を除く) 以上でなければ賦課対象とならないなど減免範囲が広い。
環境運動連合の資源循環担当者は「企業は少額のお金だけ出せば解決出来るだろうと軽く考えている」と話した。
グリーンピースのプラスチックキャンペーン担当者も「EPR制度で管理するプラスチックだとしても、分別回収や選別がうまく行われずリサイクルが難しい。現行の制度はアルバムを生産する企画会社だけでなく、他のプラスチック生産者に対しても適切な責任を課していない」と話した。
制度の抜け穴はずさんな管理にも現れている。
環境部のCDアルバム関連資料では年度別の対象業者にバラつきがあり、もう1つの大型企画会社JYPは最初から抜け落ちていた。
環境部側は『大型企画会社であるにもかかわらず、賦課対象から抜けた会社が存在する理由』を問う議員の質疑に、「廃棄物負担金の場合、レコード製造業者上位17ヶ所を対象に調査中であり、このうち11ヶ所は廃棄物負担金を課した。残りの6ヵ所については現在も調査を進めている」と答えた。
環境部はまた、議員の資料要請及び問合せが続くと、HYBEとJYPに対する2021年度廃棄物負担金を早急に課した。
2021年度の廃棄物負担金総額が1億80万8千ウォンであったが、この内、抜け落ちていた2つの企画会社が占める割合が約78% (HYBE6497万9420ウォン、JYP1346万1460ウォン) であった。
EPR分担金の企業欠落についても「業者自体が制度の対象であることを認知できずに未履行になっている事例があり、調査を通じて未履行を確認できれば、今後リサイクル賦課金を課する」と答えた。
環境部の資料を見ると、EPR分担金を一番最初に出した企画会社は2014年のYGとユニバーサルミュージックだった。
続いて2018年にカカオとソニーミュージックが、今年はCUBEエンターテインメントが納付に合流した。
HYBEとSMはEPR分担金義務を履行しなかったという調査結果に基づき、その未履行量に応じた加算額 (+15~30%) を適用した『リサイクル賦課金』が追加された。
ハンギョレは大型企画会社 (HYBE、SM、YG、JYP、カカオ) に廃棄物負担金とEPR税を認知して負担金と分担金を納付しているかを尋ねた。
HYBEとカカオの2社だけが「こうした制度を認知しており、基準によって算定された金額を納付している」と答えたが、残りの3社は「答えが難しい」という立場だった。
ゴミ処理やリサイクル制度の弱点を指摘する声とともに、ファンによるCDの過剰消費を誘導するなど『環境にやさしい』という言葉とは距離が遠いエンターテインメント業界の慣行自体が変わらなければならないという批判も出ている。
K-POPファンが不要なCDを過剰に消費するような企画会社のマーケティング手法が気候変動危機の時代に逆行しているという指摘は数年前から続いてきた。
大型企画会社は、K-POPファンの間で気候変動危機対応の必要性を主張する声が出ると、環境にやさしい素材で作ったパッケージとCDそのものを差し引いたアルバムなどを製造するようになった。
ハンギョレが大型企画会社5社に『CDアルバムの過剰生産に対する意見』を聞いたところ、5社すべてが「環境にやさしい素材を使用し、CDなしで包装物を最小限にして製作する形態のアルバム (メタアルバム、デジタルプラットフォームアルバム、スマートアルバムなど) を導入するなど、少しずつだか努力をしている」と答えた。
しかし、企画会社の『環境に優しいマーケティング』がグリーンウォッシング (偽装環境主義) だという批判の声もある。
資源循環社会研究所の所長は「不必要なプラスチック生産自体を減らすことも重要だが、本質的な問題を変えずに環境にやさしい素材を広報すればグリーンウォッシングと見るしかない」と話した。
彼は「プラスチックゴミの規制強化の前に、エンターテインメント会社自体がESG (環境、社会、ガバナンス) 経営の面から道徳的責任感を持たなければならない」と付け加えた。
K-POP 4 PLANETは、ファンがアルバムを購入する際に自分が必要とするCDと中身を分け、数を選択できるようにするなど「環境にやさしいアルバムオプション」を導入してもらうよう企画会社に求めてきた。
※注) K-POP 4 PLANETは大量購入されたアルバムの大半が廃棄処分されてしまうことに問題意識を感じたK-POPファンが集まって組織した団体
活動家のイ・ダヨン氏は、「ファンとしてCDアルバムが全て消えなければならないという立場ではない。アルバム販売量が重要なランキングなど、より大きな構造的問題を一気に変えるのは難しいだろう。ただ、ファン1人に同じCDを数十枚、数百枚と大量購入させるシステムを変えて分別回収の方法を表記するなど全体的な改善が必要だ」と話した。
国会環境委員会の議員も「K-POPが世界中で大きな愛を受けているだけに、ESG経営に対する認識を高めなければならない。環境部もCDアルバムに分別回収の文章表記するように指導して賦課基準を明確にするなど対策を講じる必要がある」と話した。
環境運動連合の担当者もまた「CDアルバムを作るなら、企画会社が直接不要なCDを回収してリサイクルをするシステムを用意するなど、今より積極的な改善意志を示す必要がある」と話した。
さあ、ここまで読まれた皆さん、どうでしたか?
要約すると、K-POPのアルバムがバカ売れしてるのに、廃棄物負担金 (ゴミ処理費用) とEPR分担金 (リサイクル費用) の2つを合わせても毎年3千万円程度の税負担しかしていないよね?っていう内容です。
毎回大量にCDが捨てられるのが分かっているんだから、もっと税金を納めて国に処理してもらうか、払いたくないならゴミの元を減らせという二者択一問題。
いろいろ突っ込まれて企画会社もエコ素材を使ったアルバムを出し始めましたが、リサイクル面で言ったらエコアルバムも土に帰る条件が整わないと結局は分解されないっていう罠があることは誰も言わないんだね!って私は思いました。笑
ま、この辺については悩ましい問題でいろいろと言いたいことはありますが、ここまで読んでくれたあなたにも、大量廃棄のプラごみについて考えるきっかけになれば幸いです。
では!ここまで長すぎて疲れたと思うので、さっさとおまけを投下します。
昨日、草鈍器ファッションで私の退屈な1日を変えてくれたNCT DREAMのStage Mix動画です。