Time Holicです。
やっとホームマスター関連の記事終了ですー。
いやあ、まさか自分でもこんなに時間がかかると思わなかったので、正直失敗したな、とか思っちゃってます。笑
ホント、今まで読むのが大変だったんだよ!と思っていたそこのあなた、今回は前回の3分の1のボリュームになってるので、きっとさらっと読めるはず。がんばれー!←他力本願 笑
ロブスターたちの生存競争
仁川国際空港から中国コンサートのためにEXOが出国する日、飛行機の便名や出入口ゲートの情報は誰にも知られていないはずだった。
しかし、100人以上のホームマスターが空港内でEXOが入るゲート前に正確に陣取っている。
この全ての人々が出国情報を正確に知っていたという意味だ。
歩道ブロックには簡易椅子や脚立だけでなく『席あり』と書かれた紙がベタベタと路上に貼られていた。
これほどなら、空港まで来てメンバーの髪の毛を見ることさえ容易ではないだろう。
並んでいるホームマスターは、それぞれ大砲カメラを1台ずつ持っている。
キャノンの製カメラと200mm望遠レンズの組み合わせが普通で、本体とレンズを合わせた価格は800万ウォン程度、報道カメラマンが使う専門家向けの高級機種である。
写真記者のM氏に聞くと『これよりも上位機種のカメラを持つホームマスターも多い』と言う。
数百人のホームマスターと誰が来るのかを知らない一般客のために保安要員が待機しているが、空港内部の者だけでは足りず、所属事務所側でも警護員を用意する。
時には空港職員が直接ゲートに出てメンバーの身元確認をし、入国待機手続きを簡素化したりもする。
芸能人の特恵という訳ではなく、写真を撮るために集まったホームマスターのせいで被害を受けるかも知れない数多くの一般客のためにだ。
警護関係者は『今日のように早い時間帯では100~200人、通常の時間帯には500~600人程度が集中する』と話した。
EXOだからひどいのではなく、他のボーイズグループやガールズグループが来る時もみんなこうです。
集まるファンのせいで搭乗客が怪我をすることもあって安全のために警護をします。
所属事務所からの要請があれば空港側で出国審査を別途設けることもあると聞いていますが、保安員にも限界があるのでセキュリティーを強化してほしいと所属事務所に要請するんですよ。
警護チームは空港外部の撮影は制止しないが、内部は制止する。
あの子たちはみんな外から撮るんですよ。
『遠くから来て顔を見るだけ』と言うので何も言いませんが、中は原則的にダメです。
その日、ホームマスターが殺到したことを確認した警護チームは出入口を別の場所に変更した。
警護チームが移動するとホームマスターは出入口が変わったことに気がつき、脚立を置いて一緒に移動する。
それはまるで『このようなことには慣れている』といった雰囲気だった。
EXOが到着して車から降りても悲鳴は出ない。
シャッターの音がだけが鳴り響き、空港内まで追いかけるホームマスターは重いカメラを持っていても一糸乱れずに動く。
メンバーより先に走って前を塞いで撮り、メンバーが自分を通り過ぎれば再び前に走って撮る方法だ。
後ろに誰がいようと構わずに押しのけて走る。
100人あまりがこのように動くため、もつれてぶつかるのも日常茶飯事だった。
誰か一人が転んで踏まれたとしても、誰も気にしない。
緊迫した足音と何かが擦れる音、同時に鳴り響くシャッターの音が出国フロアの空気を変えている。
ホームマスターのA氏も『現場の写真をアップできない時が一番悔しい』と話した。
彼女も何とかメンバーを撮らなければ、写真を待っているフォロワーに面目が立たないのだろう。
アミエビの間でロブスターとなったホームマスター同士でも生存競争が繰り広げられるわけだ。
そして、ホームマスターの一部はEXOと同じ飛行機に乗って出国する。
出発直前に手続きを終えるホームマスターに巻き込まれると飛行機に乗り遅れるため、先に出国手続きを済ませて中で待機することにした。
出国ゲート内の写真は同じ便に乗るホームマスターが撮ったものだ。
ホームマスターがその場で撮った写真を選び出すのは、ツイッターにプレビューを上げるのもスピード戦だからだ。
SNSの向こう側にいるファンは、EXOが出国する姿から飛行機に乗って現地に到着するまでの過程をわずか10分の差で確認することができる。
これが現在の最も赤裸々なファンダム文化の現実だ。
もちろん、これはEXOというグループの過ちではない。
人気のあるアイドルは、いつも熱狂的なファンによって様々な苦痛を経験してきた。
EXOは数百人のホームマスターが高価なカメラを持って、リアルタイムで写真を撮ることができる新しい時代のアイドルだから、このような問題に巻き込まれただけなのだ。
一般ファンのD氏は『どんな姿でも好きだからと言い張る人はファンではない』と話した。
本当に好きなら、公開放送の客席に座ってペンライトを振って応援しないといけないじゃないですか。
出退勤や空港に行くのではなく。
でも、ホームマスターは中で写真を撮れないから公開放送には行きません。
そういうのを見ると、本当にアイドルが好きなのかな?と思う時もあります。
ホームマスターによって変わってしまったファンダム文化は、この先このままで大丈夫なのだろうか。
アイドルというエンターテインメント産業の根本は金儲けの手段であるが、ファンの心の中に加わった金儲け主義の異常な文化は、今やますます危険なレベルに達している。
写真のための過度な揉み合いやストーキングに近いプライベートの追跡は、時には危険な事故を引き起こすこともある。
そして、このような否定的な側面が浮き彫りとなり、ファンダム文化そのものに幻滅を感じて離脱する人も増えている。
K-POPアイドルの王国そのものが崩れ落ちる前に、今後はファン自らがブレーキをかける必要があるのではないだろうか。