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【韓国アイドル界】ホームマスターが走る道は花道かヘルゲートか【K-POP】

韓国アイドル界

Time Holicです。

本日は数年前に本国で取材されたホームマスターさんの苦悩と実態について翻訳 (意訳あり) しました。

ホームマスターさんとサセンは違うと考える方も多いと思いますが、私がタイトルにつけたように、一歩間違えればサセンという名のヘルゲートが開くということを頭に入れて読んでみてくださいね。

あ、シリーズとして3部か4部作になる予定です。

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冷気が漂うアルミフェンスの前に立ち3時間、太陽が沈みビルのネオンサインが鮮やかに輝く頃には冷たい空気が体の隅々に広がり始める。

彼女たちが待っているアイドルはすでに来たかもしれないし、まだ来ていないかもしれない。

大きなレンズがついた大砲カメラを持つファンたちは、ファインダーから視線を離さずにため息と笑いが混じった不満を口にする。

「もしかしてあの子たちはもう行ったのかな?もう来ないんじゃない?早く来てくれないと寒くて死んじゃうよ」

彼女たちはなぜ公演を諦めて出勤写真を狙うのか?

先日、東大門で開かれたミュージックバンクの公開放送に行くと、いつものように彼女たちがいた。

片方の肩に巨大なカメラを背負ったグループは、工事現場で使うような脚立や『片付けないでください』と書かれた椅子を持って、より良い場所を求めて慌ただしく動く。

出演者の出入口に立てられたフェンスの前にはカラフルな手紙を持ってアイドルの話をする若いファンがたくさんいる。

その隙間から大きな存在感を放つ大砲カメラを持った彼女たちは、ほとんどが知っている間柄のようだった。

見知らぬ顔をチェックして、知っている顔をそっと挟むように前列に押し出す。

韓国語を流暢に話す海外ファンが現れると、嬉しそうに挨拶をして余ったチケットを分けてあげたりもしていた。

しかし、本人たちは公演を見るつもりはない。

「公開放送を諦めてここにいるんだから、上手く撮れたら温かいものを食べに行こう」

まるで出勤の撮影だけ成功すれば任務完了という雰囲気だった。

普通は数秒だけの撮影よりも、好きなアイドルが準備した舞台を見るのが当たり前の選択だ。

しかし、彼女たちが公演を諦めて何時間も待って、会えるかも分からないアイドルの出勤写真に命をかける理由は、希少性が高く価値があるからだ。

規制のある客席より撮影が自由で、舞台に上がる前の飾らない自然な姿を撮ることができるから。

そして運が良ければ話をすることも出来て、カメラを見て手を振ってくれることもある。

だから彼女たちは公演の入場券を記念にして入口に入って来る車に注視する。

無数のエビの中でロブスターとして君臨できる理由

最近のファンはアイドルとの距離感を説明する時に、自虐交じりの表現で自分たちをアミエビに例える。

溢れるほどのアミエビと目が遭う人はいないから。

ところが、ホームマスターはそのエビの中でロブスターのように無視できない存在感を放つ。

客席に隠れたホームマスターのカメラレンズは、絵画に描かれた白い点のように舞台に上がったアイドルの視線を強奪する。

ホームマスターはアイドルのファンクラブ文化の中でも比較的新しくできたファンダムだ。

好きなメンバーの個人SNSを開設し、それに関する情報を集中的に掲載する。

そのコンテンツは、渡り鳥を撮るのに使える大砲カメラで撮った高品質の写真と映像だ。

だから最近のファンたちは、好みの写真が上がるSNSに集まって一つの城のように独自のファンダムを構築する。

しかし、これらのSNSはかなり閉鎖的であり、ある日突然切り捨てられることもある。

広告数が芸能人の価値を測る基準となるなら、大砲カメラの数はファンダムの大きさを間接的に表す基準となる。

人気アイドルのメンバーは一人につき大砲カメラだけでも数十個は付いていて、ボーイズグループの場合は少なくとも3~5個、多ければ20個レベルだ。

純粋な気持ちで初めて撮影をしたホームマスターは、すぐに能力者と呼ばれ人気を集め始める。

彼女たちは普通の人がキャッチできない一瞬の魅力ポイントを掴み、写真に盛り込むからだ。

ホームマスターの個人ロゴが打ち込まれた写真は無視できない広報効果を発揮して、新規ファンの流入のきっかけともなる。

Youtubeのおかげで海外プロモーションを必要とせず、たくさんのK-POPスターが生まれたように、彼女たちのカメラレンズはテレビの数千、数万人のファンの目に変わる。

ホームマスターがフォトショップで作り出したアイドルは、まるで綺麗に細工された宝石のように輝き、お茶の間のファンを狙撃する。

目で見るよりも遥かに美しく鮮明にだ。

このような写真をまとめて作成したフォトブックは、通常3万ウォンから6万ウォンほどになる。

これにDVDなどのセット構成が加われば価格が限りなく上がり、サポート費用の名目で撮ったフォトブックは飛ぶように売れ、製作費を除いても数百から数千万、時には数億ウォンの収益が生じ葛藤が始まる。

現職のホームマスターや一般のファン、第1世代のホームマスターと所属事務所。

その中で、ファンダム文化の変化を共に過ごした4人のリーダーに会った。

直接話をしてみると、極めて率直で露骨な俗心と妥協の余地がない彼女たちの立場の差が明らかになった。

撮って補正したものは私にも著作権がある

ホームマスターを論じる時、EXOは欠かせないグループだ。

K-POPアイドル市場でも人気のあるグループだから有名なホームマスターがたくさん集まった。

需要と供給が豊かなグッズ市場で他のグループとは明らかに構成自体が異なる。

午後4時、EXOの個人メンバーのSNSを運営しているホームマスターの一人、A氏にようやく会えた。

趣味でサイトを運営中だと自分を紹介した20代の女性だった。

彼女が撮った写真をリアルタイムで見るために、アカウントをフォローするファンが数万人いた。

A氏の場合は、週末と祝日、有給休暇を利用して撮影するが、このようにEXOを追いかけるホームマスターの中には、全てのスケジュールを追う人がメンバー別に10人ずつはいると言った。

A氏
A氏

休学をして通う子もいるし、もともと家にお金が多い子もいます。

EXOは海外日程が多いから海外まで行く子も多いです

その日程は一体どのように調べるのかと聞いてみれば、すでにメンバーたちの住民登録番号が流出していて、空港でその番号を利用してスケジュールの照会をすると言う。

しかし、今現在はファンの数があまりにも多くなり、そのうちの何人かは航空会社で働く者がいて、照会をしてもらうという方法に変わっているとも言う。

A氏
A氏

一番正確なのは空港職員の照会ですが、予想することも多いです。

中国や日本はフライトが多いから照会を使うけど、主要地域でない国はスケジュールからチェックをするんです。

『この日これに出席しなければならないから、この日までに到着するはず。では、これを除いてここからここまで』と時間を予想して、時には始発の便から『今日は来ないかも知れない』こんな気持ちで待つこともあります。

情報格差がある中で、全ての日程を掴むホームマスターのSNSはさらに脚光を浴びる。

そして、公開されたスケジュールやファンサイン会に対する競争も激しい。

通常、ファンサイン会はCDを購入する際に応募券を貰えるが、ファンは当選確率を高めるために数十枚から数百枚を購入する。

それでもファンサイン会に行ければ、推しも見れて写真も撮れる良い商売という計算だ。

A氏
A氏

私は100枚買えるお金があっても、当たらない場合もあるので今は購入はしません。

CDごとに違いますが、抽選とは名ばかりで実際は決まった人数で切るんです。

本物のランダムは非常に珍しくて、カットラインが10枚、15枚であれば無条件で買いますが、EXOはサイン会も多くはないし確率が高すぎてCDをたくさん買わなければならないから。

もしホームマスターが100枚のCDを買ったら、その膨大なCDはどのように処分しますか?

A氏
A氏

周囲にプレゼントするのも中古サイトに売るのも限界があります。

だから残ったCDはAという中古店にまとめて売ります。

ほとんどは包装すら剥がしていない未開封の新品なので、1/3~1/4程度の価格で売れます。

でも、中古店でも物が溢れれば受け取ってくれません。

他のホームマスターが先に売れば販路が断たれるし、ファンに配っても皆が買っているから上手くいかない。

最終的にお金だけ払って応募券のみを受け取って、CDはレコード店に処分をお願いします。

A氏に会う前日、高尺スカイドームで開催されたEXOのコンサートに行った。

この日の観客規模は2万2千席で全て売り切れだった。

所属事務所はチケットの転売を防ぐために1階から4階までの座席をランダムに割り当て、全席一律で5万5000ウォンという破格的な試みを敢行した。

もちろん、この日のコンサートは観客席の撮影が禁止だった。

細かく確認して周りを見ても客席にカメラを持った人はいなかったが、コンサートの開始から終わりまでSNSにはリアルタイムでメンバーのプレビュー画像が数十枚ずつ上がっていた。

この話を聞いたA氏は、その日はカメラをただバッグに入れて持って行き、下に置いて隠したと笑って言った。

客席に警備員が集まっている時は下に降ろして、彼らが他の区域に目を向けた瞬間に撮り、再び隠すという方法だ。

メモリカードは最初から何枚も持っておき、摘発されて削除されたら回復のためにそのカードには絶対に触れない。

そして新しいメモリーカードを入れて撮影を終えるのだ。

A氏
A氏

チケットの転売を防ぐ試みは何の役にも立ちません。

ファンは自分の座席が確認できた瞬間に前席を探します。

座席も20万ウォン以上値段が上がり、フロア席は60万ウォンまで上がります。

転売の需要があるからファン以外の人もチケッティングをするんです

そして、最も気になる質問を投げかけてみた。

違法だと知りながらも写真を撮ってフォトブックを売る理由である。

A氏は事務所も現場では規制をするが、写真が掲載された後はあまり指摘がないと話した。

A氏
A氏

事務所も知っているんです。

ホームマスターの写真でファンが確保できることを。

ファンが作ったグッズも、事務所から出てくるグッズも同時に買ってくれるので、売り切れになれば欲しいと言う人が出てくるたびに作ると言った。

A氏
A氏

自分の名前は必要ありません。

ホームマスターが作ったものだから好き!そんな理由では買わないじゃないですか。

ホームマスターがフォトブックを売る最大の名分はアイドルの誕生日サポートだ。

フォトブックの製作費を除いて残ったお金はプレゼント費用にするのが表向きの理由だ。

だが、通常はその費用よりも多くお金が残る。

A氏
A氏

残ったお金はカメラのアップグレードに使ったり、スケジュールに通う交通費や食費、海外に出る時に使う費用などに使います。

ところが、いつからか費用の精算内訳を秘密にするルールが生まれたと言う。

A氏は基本的にフォトブックは自分の商品だと考えていて、物品を製作するためにかかる費用や労力については、ある程度の報酬を受けたい気持ちもあると打ち明けた。

A氏
A氏

販売をするので特に内訳を公開する必要はないと思います。

正直に言って、肖像権は彼らにありますが、直接撮って補正したものは私に著作権があるじゃないですか。

お金はたくさん残ますか?

何千万や億ウォン台になることもあるのは本当ですか?

A氏
A氏

多く残す人もいますし、残るから撮るのも正しいです。

私自身はポケットに入るというよりも費用として使うことが多いです。

私も売っているから売ったお金を何に使っても良いと言える立場でもありません。

でも、推しを好きで撮っているのに、それを販売したお金で他のグループを撮るのだけは嫌です

そしてA氏は、ホームマスターとしてフォトブック収益に対するファンの指摘が苦しい時があると説明した。

A氏
A氏

ファンの認識で『フォトブックを売ったお金でサポートをしろ』こんな強要が酷いです。

正直に言えば、ファンアートやファンピックを書く子たちの方がもっと多く稼ぎます。

彼女たちはキャラクター人形を作って途方もなく稼ぐのにサポートをするという言葉は言わないし、特にファンピックは同性主義だからそのお金で原作も…..

本当にホームマスターにだけ圧力が酷いんです。

自分の時間とお金を使って、ファンは良い写真を撮ってくれたと言うのに、サポートを強要する理由が分かりません。

ファンはフォトブックの収益金を全てサポートに使って欲しいと?

A氏
A氏

正直、私も人形のようなものを買いますが、商品を買いながら『このお金でサポートをするだろう』という気持ちにはなりません。

サポートのためにフォトブックを買ったという人もいますが、お金を出せばいろいろとやってくれるだろう、その代価として残ったお金でサポートをしろと強要するんです。

Aさんはその価格に本人の手数料が入らなければならないと思うのですか?

A氏
A氏

そのフォトブックの価格に私が写真を撮って補正するのにかかる時間や制作費用などを合わせれば、それよりも大きな価値があるかもしれないのに、そんなことを考えるなと?

300万ウォン残して200万ウォンサポートすることと、1000万ウォン残して500万ウォンをサポートするのは違うじゃないですか。

『同じように売ったのになぜこれしか残らないの?』いつもこんな感じです。

お金になるフォトブックの始まりはプレビューだ。

もともとプレビューはイベントに行ったホームマスターが撮った写真を補正する前に、待っているファンのため少しでも早く見せてあげる習慣だった。

しかし、このプレビューはフォトブックの腕が専門化した今ではアンチファンの餌に転落した。

そのため、現在はプレビューを上げず、フォトブックにのみ載せられる。

良く撮られたその写真の原本を見たいなら、そのホームマスターが売るフォトブックを買わなければならない。

A氏は変貌したプレビュー習慣に対してマーケティングという表現を使用した。

A氏
A氏

どう見ても商売をするのだからマーケティングだと思います。

ホームマスターのフォトブックを全て買うファンがいるじゃないですか。

コメントを見れば『公開された写真ばかりであんまりだった』という言葉をよく聞きます。

それなら、フォトブックを売る立場として未公開の写真を入れて、希少性を持たせるしかありません。

結局、他のホームマスターよりも珍しい未公開写真を撮るために、非公式スケジュールの競争が激しくなる。

空港や海外、その他の個人スケジュールまで追いかけて。

そして撮影された写真はフォトブック販売直前のプレビューでのみ一部公開される。

収集欲があるファンたちは買うしかない仕組みだ。

ファンは公式イベント以外の写真を撮らず、アイドルの私生活を守るホームマスターを『クリーンホーム』と呼ぶこともあると言う。

A氏
A氏

スケジュール情報が分からなくて写真が上げられないだけなのにクリーンホーム…..私たちはクリーンなんだそうです。

同じ空港でも外部は大丈夫で内部は出来ない、そんな基準を作られてしまいました。笑えるでしょう?

お金が中心となってファンダムの規模が大きくなれば当然不愉快なことも起こる。

ファンダムのイメージのために隠されてきたが、フォトブックの売り上げを持って逃げたホームマスターたちの事件は珍しくない。

お金目的でSNSを開設した場合は特にそうだ。

A氏は1000万ウォン台の詐欺事件にあっている。

捜査は現在も進行中で、とりあえずお金を返してもらえればいいと言った。

通常このように詐欺事件が起これば空になってしまう費用も、マスターのファンが新たに用意して最後まで進行させる。

A氏はこのような副作用を認めながらも理解をみせた。

A氏
A氏

悪い意図で売って稼がなければならない子も中にはいるけど、恨むのは難しいです。

いくらお金をたくさん稼いでも、結局は推しを好きだからするのだろうと考えてしまうからです。

時間とお金で見せる愛情と情報力がホームマスターに対する盲目的な信仰とファン心の配列化を生み出し、その信念を足場にフォトブックが売れている。

だが、ホームマスターがファンダムのピラミッドの頂点にいるという表現をA氏は真っ向から否定した。

ファンアートやファンピック、キャプチャーで活動するファンがいるように、自分も写真を撮るホームマスターとして一つのスタイルを持ったただのファンだと強調した。

A氏
A氏

すごく好きだから写真を撮りに行って時間とお金を投資するのではなく、私自身がもっと大きな満足感を得ようとしているんです。

もちろん報酬心理を持った子もいる事実には何も言うことはできませんが、同じファンでも好きになる方法が違うだけだと言いたいです。

いつ問題が起きてもおかしくないK-POPのファンダム市場。

ホームマスターのA氏は、事務所でもある程度の方針があっても良いというのが率直な気持ちだという。

事務所の強力な制裁があれば、副作用を受けてまでSNSを運営する気にもならないと。

A氏
A氏

酷い子は休暇まで追いかけますが、それには強く制裁をして欲しいです。

フォトブックに入れるためだけに海外の非公式番組の撮影まで撮るんです。

中国ではチケットの中に肖像権の費用があります。

だから同じコンサートなら中国に行くんです。

コンテンツが同じだから中国に行って自由に撮ります。

むしろ韓国でもその費用が入っていれば良いと思っています。

同じように制裁するのなら構わないのに韓国だけだから。

マネージャーも空港でホームマスターを一人だけ捕まえます。

一人捕まってもみんな気にしない雰囲気ですか?

A氏
A氏

自分が捕まらなければそれで良いと、そんな考えしかありません。

むしろみんな公平に制裁して欲しいです。

結局、どんなに好きで撮っても『お前はそれ一冊でいくら稼ぐのか』と感情的な攻撃を受けて、悔しい思いをするので。

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