Time Holicです。
アイドルの個人的な問題で大いに荒れる全ての人たちへ。
犯罪を犯したわけでもないのに、裏切られたと言いながら全力で罵ったり、叩きまくったり、やれトラックデモだ!不買運動だ!金を掛けたぶんキッチリ返しやがれ!とか、、
そんなことを言う人たちを見るたびに、毎回必ず思い出す文章がひとつあるので、今回はそれを置いておきます。
セブチファンやプレディスという事務所を知っている人ならご存じであろうガールズグループ『PRISTIN』を応援していた本国ファンの実体験を翻訳しました。
アッケ=悪質な個人ファンというものがどんなものなのか、そして、あなたが推しているグループで何かがあった時、自分が発した言動がそれに当てはまらないか、よく考えてみてください。
とても長い文章なので、2回に分けてお届けします。
数年前のことだ。
プロデュース101シーズン1を楽しく見た僕は、サバイバルを通じて結成されたグループI.O.Iを応援した。
しかし、このファン心は長続きしなかった。
I.O.Iメンバーに選ばれたチェヨンがグループDIAのMV撮影に合流したせいで兼任議論が沸き起こり、オールファン比率の多かったファンダムを完全にひっくり返した。
おまけに認知度が一番高かったセジョンまでもがGugudanに加入し、MVを撮って活動する姿を見たら僕の精神は混乱した。
兼任しながらの活動は商道に反することは分かっているが、法的には問題がない。
そう考えて、僕は自分の気持ちを慰めながらグループが上手くいくことを祈った。
しかし、ファンダム内は乱闘場になっていた。
『7人を支持する』という過激な言葉が出てI.O.Iメンバーの味方になるはずだったファンダムがアンチに急変していった。
I.O.Iは残りのメンバー7人で『Whatta Men』を出し、ファンダムを結集させて成績を出した。
サバイバルの末に生き残ってデビューしたリーダーは、ファンダムの凄絶な世論戦に耐えなければならず、共に動いていたファンたちがI.O.Iプロジェクトの存亡を脅かす存在になって行く。
幸い『Dream Girls』よりも完成度の高い曲で7人のI.O.Iはなんとか成功し、その間に他のグループと兼任していたメンバーが戻ってきた。
複雑な心境だったが、最後の活動という名の下でファンダムが再び一つに団結し『Very Very Very』という曲でI.O.Iはフィナーレを華やかに飾って全ての活動を終えた。
それぞれの所属事務所で再び新しい道を歩かなければならないメンバーの中で、僕はプデュ時代からのワンピックだったナヨンの歩みに関心を持った。
ナヨンは一番大変な時期にリーダーを務め、I.O.Iを支えたその姿が目に入ったからだった。
そして、プレディスでPRISTINというガールズグループがスタートした。
僕はかなり期待していた。
他の派生グループとは違い、I.O.I時代に兼任議論を起こさず、ファンの好感度も高く、ある程度規模のあるプレディスでそれなりに準備して出したグループだったからだ。
しかし、PRISTINは現在、解散説が取りざたされている。
僕はPRISTINの大ファンというわけではなかったが、公式カフェを含む関連SNSを常にチェックしていたし、放送局にも何度か行った。
PRISTINのメンバー全員が好きだったが、その中でも僕は『ナヨンを応援した人』だとあらかじめ明らかにして始める。
僕が見たPRISTINの話だ。
PRISTINの物語はプレディスガールズから始まる。
アフタースクールの興行により、優れた練習生が数多くプレディスに志願した。
ハン・ソンスはその練習生たちを『プレディスガールズ』と称し、AFTERSCHOOLの後を継ぐガールズグループとして準備していた。
先輩たちのカバー映像やフューチャリング等で時々認知度を高めていたが、いまいち何かが足りない状況だった。
ちょうどその頃、ハン・ソンスの目にプロデュース101が入ったのだろう。
ハン・ソンスはデビュー組に近いプレディスガールズの7人を番組に参加させる強手を打ち、認知度を高めることを決めた。
メンバーは、キョルギョン、ウヌ、ギョンウォン (ユハ)、イェビン (レナ)、ミンギョン (ロア)、チョギョン (シヨン)、ナヨン。
放送に出演した7人はPRISTINにそのまま合流した。
プレディスガールズ7人の完成度は決して高くはなかったが、プデュの放送で大きな存在感を見せ、その内の2人はI.O.Iに合流するという優れた成績を収めた。
7人は大衆の認知度も高く、大きな問題を起こすこともなく、I.O.Iの活動が終わったら7人でそのままデビューしてほしいという声が強かった。
ところが、ナヨンとキョルギョンがI.O.Iの活動で出張に行っている間に、3人の練習生が入ってくることになった。
ボーカルとしての力量がやや低い7人に3人を追加してみようという考えが反映された結果だったが、残念なことにファンの反応は好意的ではなかった。
『7人を支持する』という厳しい意見があったのは事実だが、表向きはオールファン比率の高いグループとして結論が出ていた。
しかし、ファン自身は思ったほど納得ができなかったようだ。
会社もこの世論を認知し、追加された3人と5人が一緒に活動できる小劇場公演と、その内のメンバー1人を単独で放送に出演させ、ボーカルの力量を見せるなどの手を使った。
2人のメンバーがI.O.I活動をする間もプレディスは小劇場公演を通じて、5人+3人の公演を続けたが上手くはいかなかった。
追加された3人は既存メンバーとスタイルが合わず、小劇場公演に訪れるコアファンの分裂が始まった。
時間が経ってI.O.I活動を終えた2人のメンバーはプレディスに戻ることになったが、その間に残りのメンバー8人がプレディスガールズの名前で出したシングル『WE』が破格的な歩みを見せていた。
デビュー候補生がシングルを発売するのは異例なことで、その当時、ハン・ソンスがこのグループにどれだけ力を入れたかを暗示する部分だったと思う。
時間が経ち、PRISTINのデビュー曲『WEE WOO』のティーザーが公開された時、僕を含めたほとんどのファンは歓喜した。
名曲だ。
フックがとても良く、カメラ構図も本当に素晴らしく、大ヒットするだろうと誰もが予想していた。
しかし、蓋を開けてみたらティーザーだけが全てだった。
PRISTINのデビュー曲『WEE WOO』はフックは良かったが、怪悪な歌詞のセンスと聴きづらいバースのおかげで曲の興行を阻止した。
しかし、腐っても鯛と言うだろう、I.O.Iの功績はまだ残っており、綺麗なお姉さん+ガールクラッシュという方向性を良く捕らえ、女性ファンを獲得することに成功した。
男性ファンの多いコミュニティではメンバーのソロ曲もかなり好評だった。
ここまでは良さそうに見えたが、裏ではファンダムの分裂の種がどんどん育っていた。
ホームマスターはアイドル板コミュニティの中では両刃の剣のような存在だ。
彼らには良質の写真と情報を提供できるという肯定的な要素がある。
ファンダムの中心となってアルバムを購入し、サイン会にも行って綺麗な写真をSNSに載せる者たちだから。
しかし、SNSのフォロワー数の確保に酔いしれて自分が何でもできるオピニオンリーダー的な役割だと勘違いする者も何人かいる。
不幸にもこのホームマスターたちの良くない行動による影響が非常に大きかったと僕は記憶している。
ファンダムが大きくなると、このホームマスターたちがMVの分量だとか、メンバーの立ち位置だとか、そんなくだらない話をし始めた。
何を考えているのかよく分からないが、うちの子はMVの分量が少ないから扱いが粗末だとか、うちの子はあの子よりボーカルの実力があってビジュアルも良いのに、なぜ別の子が分量を多く貰うのか理解できない。
こんな具合にだ。
果たして自分の推しをけなされたファンは黙っているだろうか?
いや、なんでうちの子の足を引っ張るのかと互いに言い合いながら喧嘩するだろう。
喧嘩してまた喧嘩した。
プデュの出演者vs非プデュ出身者、I.O.I出身者vs非I.O.I出身者に分かれて、味方同士で銃を撃ち合う荒唐無稽な状況が発生した。
戦わなければならない対象は外にいる数多くのガールズグループのはずなのに、内部で意味もない競争をしながら火力を浪費して、結局、ライトなファン層が消えるようになった。
I.O.Iの時と似ている。
ライトなファン層はオタ活をしながら適度に楽しむが、ここではメンバーの足を引っ張り合うファンの舌戦が24時間年中無休で繰り広げられているのだから。
こんな状況で『メンバーの足を引っ張り合うグループ』に愛情を注ぐ理由はあるだろうか。
ファンを辞めるのは自由だし、PRISTIN以外にも綺麗なグループは多い。
ガールズグループは男性アイドルとは違い、 徹底的に大衆性争いだ。
ライトファンを多く確保して、その大衆性を土台に広告や海外進出を通じて収益を出す場合が多い。
最初はPRISTINも大衆性とコアファン層の両方を持っていたが、内部争いが続けば続くほどライトなファン層は消え、コアファン層が声を大きくしていった。
このコアファン層は不幸にもアッケ (悪質な個人ファン) 性向の濃い人が多かった。
先に言及したように、同じグループメンバーの足を引っ張り、ファンダム全体のパイを減らす自爆行為を行う者たちだ。
それでもこの時までは自浄努力があった。
アッケ (悪質な個人ファン) として有名なファンを排除する動きがあり、それぞれ不満はあるかもしれないが一緒に行こうという声が大きかった。
デビューして何ヶ月も経っていないのにアッケ (悪質な個人ファン) が多いグループと呼ばれるのは嫌だったからだ。
しかし、ファンダム内で内部争いが起きるとグループの火力はますます崩れていった。
それでも『WE WOO』の活動は鼓舞的な成果を上げた。
初動は1万2000枚ほどが出てサイン会2回だけで成し遂げた良い成績だったし、総売上げも4万5000枚と優れた販売量だった。
音源もトップを取ることはできなかったが、曲の完成度に比べて良い成績を出し、チャートで長く持ちこたえて肯定的な指標になってくれた。
2017年にデビューしたガールズグループの中では最も優秀なデビュー成績だったと言えたし、次の曲が良ければもっと良い成績が得られると僕は思っていた。
5ヵ月後、PRISTINは『SCHXXL OUT』というミニアルバムでカムバックし、活動を再開した。

このアルバムは悪くない。
問題は、最も重要なタイトル曲の完成度が非常に悪く『We like du-du-du-du-du-du』という歌詞が、まるでモグラを育てているように思えた。
『WEE WOO』はフックは良かったが、この曲はフックまでダサい。
そうでなくてもファンダムの内部争いのせいで火力が弱まった状態なのに、曲までダサいものを持ってきたから成績は出なかった。
初動は8700枚程度、総売上げは2万7000枚、音源も65位でファンダムの火力が少しずつ崩れていることを示していた。
ここでもし名曲をもらって跳躍していたら、その他大勢のガールズグループを狙撃する価値もあったのに…
それでもこの程度ならアイドルの誰もが経験する試行錯誤と理解できる。
事実、どのガールズグループも成績が良くない時はそのような問題があるからだ。
しかし、この活動がPRISTIN完全体としての最後の活動になった。
誰も守ることが出来ないほど『WE LIKE』の曲はダサく、大衆が選ばなかったのは仕方がない。
しかし、この活動中に致命的なイメージを与える画像が発掘されてしまう。
ある人は「自分はホームマスターだから、一番好きな写真を撮るのに何が問題なのか」と言うだろう。
確かに何時間も待って一番好きな推しに会ったら、その写真を撮りたいと思うのは当然だろう。
自分でお金を払って行くのに他のファンを統制する権利があるわけでもないから。
しかし、これは違う。
何がどうであれ、大衆に公開されるサイン会であんな醜態を見せたのは決して望ましくなかったし、結局、あのGIFがあらゆるコミュニティを回りながらアッケ (悪質な個人ファン) の多いグループという烙印をPRISTINに押してしまった。

※マスターのカメラの向きに注目してみてください
いや、烙印と言うのはやめよう。
やっとアッケ (悪質な個人ファン) の実体が明らかになったのだ。
ここでカイラの話もちょっとしてみる。
結論から言えば、僕はカイラが自己管理に失敗したとは思わない。
それくらいでちょうど良い、こんな気持ちだった。
そもそもカイラのビジュアルで生計を立てているグループでもないし、せっかくグループに入ってきたのだから仲良くしようという考えを僕は持っていた。
しかし、ファンダムの多くはそうではなかった。
屈辱の画像を通じて果てしなく攻撃し、それが極端に反映された結果がまさにあのGIF画像である。
今でもよく覚えている。
同じPRISTINメンバーの画像を載せてカイラを狂ったように叩いていたファンたちの「カイラのせいでチームのビジュアルが悪くなる」という主張があまりにも荒唐無稽だった。
デビューしてからどれくらいになると思っているのか、内部に敵を作って大騒ぎする姿を見ると本当に呆れた。
ホームマスターたちも彼らの主張にそれとなく同調し、少しだけ残っていたオールファンの比率が完全に粉々になってしまうきっかけとなった。
心強い味方になってあげなければならないファンダム内でもカイラは捨てられた子ども扱いで、彼女を推していた少数の支持層はより一層強くなり再び乱闘になった。
まさにプデュ時代の再臨だ。
結局、カイラはMV撮影で生じた脳震盪を理由に活動中断に入ることになった。
ここまでは負傷による活動中断と理解もできるが、1年以上の時間が経った今も復帰の話が出てこないのを見るとPRISTINには戻りたくなかったのだろう。
非難で溢れ、想像を絶するレベルの悪質なコメントが、それも自分が所属するグループのファンダムから殺到するのに誰が戻ってくるだろうか。
カイラはチケット売り場でアルバイトをする姿が捉えられたが、脱退説の記事まで総合して考えてみれば、彼女がPRISTINに復帰する可能性は低いように見えた。
大衆にアッケ (悪質な個人ファン) が多いグループとして知られ、コアファン同士が争い、メンバーは活動中断、低下した話題性と商業性のせいで新しいファンを獲得する障壁が高まっていく。
そんな中、PRISTINにとって最大の悪材料となる出来事が訪れた。
先輩グループNU’ESTの大ヒットである。