
こんにちは、初見でaespaやイリチルの新曲が全く理解できず、???となってから理解するためにリピートを繰り返すうちに中毒性に沼って、これが狙いだったのか…?と困惑している者です。
最近、新曲発表をアメリカ時間に合わせるようになったグループは、お、世界路線なんだなと感じるようになりました。
SMやJYP、YG、HYBEとそれぞれ様々な音楽性で世界へ向けてアピールしていますが、明らかにSMの音楽は毛色が違いますよね。
10年以上前からKぽオタをしてきましたが、昔は異彩を放つのはYGだったのに、気づけばSMの方が際立っているように感じます。
好きなものを好きな時に聴ける今、アイドルをわざわざ聞くのはアイドル好きだけ。
だから母数が決して多くないアイドルファンを、グループで取り合うなんて記事を読んだこともあります。
KWANGYAを軸にしたグループを跨いだ同一線上の世界観の展開。
1つのアーティストのファンになれば、結果としてSMのアーティストの曲を全体的に聞くようになるし、別のアーティストのMVの中と話が繋がっていたり…。
結果として全てのSM所属のアーティストのカムバに興味を惹かれるようになったり。
多くの人に愛される楽曲を生み出すのではなく、特定の波長に刺さる人だけをガッチリ囲うような戦略をKWANGYAを通して作っているのかなと、まんまとSMペンとなってしまった私は感じます。(とするとKWANGYA=SM本社も辻褄があうかなと笑)
というのが私の予想なんですが、現在の各社の世界戦略についてtimeholicさんはいかが思われますか?
ズバッと否定されても構いません笑
そしてtimeholicさんご自身の好みもあれば教えてください。
匿名さん、メッセージありがとうございます。Time Holicです。
各社の世界戦略について…..
うーん、確かに今は海外でもK-POPというジャンルは定着しつつありますが、企画会社の目線で見るとアレだよね。
以前からずっと言われ続けていますが、韓国内での仕事がないから世界に出て行くの一言。笑
戦略というよりもチャンスがあれば藁にもすがる思い?
そこで花が咲けばしばらくは安泰だし箔もつくので。
実際に音楽市場1位のアメリカ (人口約3億3000万人) だけ見ても日本の人口 (約1億3000万人) と比べて約3倍の消費力があるんですよね。
なので、一定数のファンさえ獲得できれば必然的に仕事は多くなりますし、収入面に関しても韓国とは契約の仕組みが全く違うので破格のギャラが発生します。
※ギャラの仕組みは上の記事で少しだけ触れているので関心のある方は読んでみてね。
だから需要が大きい国に出稼ぎに行くしかないんだよー…..
なんて、収入の話をして誤魔化すのはちょっぴり残念すぎるので、以下は私の考えです。
まず、音楽性について同じK-POPというジャンルの中でも世界へ向けた場合、BTSのように万人が受け入れやすい曲で攻めるのか、NCTやaespaのようにマニアックな独自路線で進めるのかは各企画会社の戦略チームによって決まります。
そこには世界のトレンドを盛り込むというルールも少なからずありますが、SMEに関して言えばトレンドというよりもインパクト重視、観て聴いてえっ?となる差別化の方が優先されているように思います。
韓国だけではなく、世界中どこを見てもポップジャンルの曲が掃いて捨てるほどある中で、あの独特なメロディとサイケデリック色の強いMVが突然流れてきたら、ファンじゃなくても思わず観ちゃうでしょ? 笑
異彩を放つというのは今のSMEにとって本当に良い言葉で、それだけ差別化ができた、あるいは印象を残すことが出来たという証明にもなります。
新しいものを常に求めている人や不思議な雰囲気が好きな人、マニアックな人などを呼び込むには正にうってつけの手法。
SMEにとってこの手法は常套手段で、EXOをデビューさせた段階で既に実証済みのものになります。
SME=イ・スマン氏は韓国で最初にアイドル文化を作った人物として非常に有名ですよね。
それ以外にもアイドルの音楽やMVに世界観を導入した最初の人でもあり、先見の明があることでも有名です。
案の定、初めて明確な世界観を持たせたEXOは既存のアイドルファンだけでなく、まったくアイドルに縁のなかったファンタジーオタクを引き込むことに成功しています。
現在のSMCUに繋がる世界観が実際にどの時点から発生したのか分かりませんが、今思い返してみればEXOがPOWERでカムバした時期のインタビューで「世界観の最後を聞いてゾッとした」とベッキョン自身が答えているんですよね。
そして、以前公開された『SM CONGRESS』の中で、イ・スマン氏の脳内企画だったKWANGYAとKWANGYAを利用した世界戦略 (SMCU) について初めて細かく言及されました。
匿名さんが言った『KWANGYA=SME本社』を軸に世界観が回っているという考えも間違いではありません。
ですが、SMEが言及した本当のKWANGYAはファンとアーティストが共に歩んだ歴史とこれから歩む未来空間を指しています。
SME本社はKWANGYAを世界に発信するための基地局、アンテナみたいな感じで想像して頂ければ分かりやすいかも。
そして、そのKWANGYAはSMアーティストの世界観が融合した仮想空間であり、世界中のファンを招待する巨大な世界であるとも言っています。
JYPもYGもビッヒも多くのアーティストを抱えていますが、全てが繋がる世界観は一度も作ったことがありません。
K-POPは最初に言ったように韓国内だけで活動するには市場が狭すぎる上、アイドル間の競争率も高く、長く生き残るのが難しい世界だというのは誰もが知る事実です。
なので、SMEは20年以上も前から将来を見据えて、細かく計画を立て、アジアを皮切りに世界へ向けてずっと挑戦し続けてきました。
あの動画の冒頭ではイ・スマン氏が「SMの歴史は過去ではなく未来の話です」と言っています。
そして、最後にもう一度同じ言葉を繰り返した後で「この歴史を築き上げた皆さん、あなたこそが未来です」と言葉を付け加えました。
これが、同じように世界を目指す他の企画会社との大きな違いです。
1つのアーティストのファンになれば、結果としてSMアーティストの曲を全体的に聞くようになる
その言葉通り、SMEのアーティストを好きな人たちは彼らの様々なコンテンツを消費しながら現在を生き、未来のストーリーを描きます。
今、私たちが歩んでいる現在、そしてこれから歩む未来は必ず誰かの過去になります。
まるでメビウスの輪 (SMEのロゴでも表現されています) のように連鎖する世界観を世界中のファンとアーティストで作り、SMEが脚色して世に送り出し、それを永久に繋いで行くことがSMEの目指す目標でありイ・スマン氏の夢なんです。
ちなみに、本国のアイドルファン内には『子どもとおばさんのファンが増えればそのグループは滅びる』というジンクスがあります。
ですが、今SMEがやろうとしている戦略の中では、H.O.TやBOAなど昔のMVをリマスタリングして現代に再配信するリマスタリングプロジェクトという計画についても言及されました。
特定の波長に刺さる人だけじゃなく、その年代にファンだった人たちにも照準を合わせてwe are one (私たちはひとつ) の世界を作ろうとしています。
ということで、ちゃんと答えになっているのかものすごく不安ですが、私の理解力と文章力にも限界があるのでこの辺で。笑
以上、Time Holicでした。